NOVEL
「霧の惑星 第一章」
ー地球ー
ここ10年は大変な日々が続いていた。
今から30年前、化石燃料の最後の1滴がなくなり、そのためできた地球上のあちこちにあるアナボコが崩れはじめた。 慌てた人間達は穴の空いていない場所に移住をした。 海底油田のアナボコには海水が流れ込んで世界的に霧のはれる事はなくなった。 太陽光発電はスペースステーションからの供給のみに頼るようになってエネルギー問題は深刻さを増していた。 人間達はスペースステーションを立続けに建造し、そこに移住していた。 人類は地球を蝕む事をやっとやめようとしていた。 地上は今や、全体が下水道のようにどんより湿って薄暗かった。 最初の20年はそうして過ぎていった。 地球上に残っている人間達は宇宙に出ていけなかった人たちである。 新たなスペースステーションを造る資源は近隣の星にはなくなっていた。 2340年スペースステーション保護法が可決して、地上にいる人間達はこの星を捨てる事が出来なくなった。それから10年間に地上の人間達は激減した。 それでもかすかに人間達の姿は見る事が出来ていたし、スペースステーションからのスキャンによると人口の増減はあまりなくなった。 スペースステーションの人間達は地球にだんだん興味がなくなっていった。 一部の研究者は研究を続けていたが2350年、その予算も打ち切られた。 地球にエネルギーを送っていた無人ステーションのエネルギーもステーション連盟の人口の増加に伴い、地球への供給を打ち切った。 地球は完全に孤立をした状態になってしまった。 それから1年で地球の人口は半分に減っていった。
ここ10年は大変な日々が続いていた。
今から30年前、化石燃料の最後の1滴がなくなり、そのためできた地球上のあちこちにあるアナボコが崩れはじめた。 慌てた人間達は穴の空いていない場所に移住をした。 海底油田のアナボコには海水が流れ込んで世界的に霧のはれる事はなくなった。 太陽光発電はスペースステーションからの供給のみに頼るようになってエネルギー問題は深刻さを増していた。 人間達はスペースステーションを立続けに建造し、そこに移住していた。 人類は地球を蝕む事をやっとやめようとしていた。 地上は今や、全体が下水道のようにどんより湿って薄暗かった。 最初の20年はそうして過ぎていった。 地球上に残っている人間達は宇宙に出ていけなかった人たちである。 新たなスペースステーションを造る資源は近隣の星にはなくなっていた。 2340年スペースステーション保護法が可決して、地上にいる人間達はこの星を捨てる事が出来なくなった。それから10年間に地上の人間達は激減した。 それでもかすかに人間達の姿は見る事が出来ていたし、スペースステーションからのスキャンによると人口の増減はあまりなくなった。 スペースステーションの人間達は地球にだんだん興味がなくなっていった。 一部の研究者は研究を続けていたが2350年、その予算も打ち切られた。 地球にエネルギーを送っていた無人ステーションのエネルギーもステーション連盟の人口の増加に伴い、地球への供給を打ち切った。 地球は完全に孤立をした状態になってしまった。 それから1年で地球の人口は半分に減っていった。